■導入事例■【三井住友ファイナンス&リース様】社内対応のAIチャットボットをAlliに変更し、大幅な業務効率化と、利用料の85%削減を実現!利用部署も大幅増加。
三井住友ファイナンス&リース株式会社様は、社内問い合わせ業務のAIチャットボットを「Alli」に変更したことで、運用管理業務および問い合わせ対応業務を効率化し、運用コストも削減しました。 Alli導入の背景や効果について、担当の木村様にインタビューを行いました。
三井住友ファイナンス&リース株式会社様は、三井住友フィナンシャルグループと住友商事の戦略的共同事業として、2007年に住商リースと三井住友銀リースが合併し誕生した総合リース会社です。
メガバンクグループと総合商社が有する広範かつ強固な顧客基盤とネットワークを活用し、それぞれの得意領域を掛け合わせた付加価値の高い金融サービスを提供しています。
同社は、社内問い合わせ業務のAIチャットボットを「Alli」に変更したことで、さらなる業務効率化とコスト削減を実現しています。
今回は、Alliの運用管理と活用推進を担当されている三井住友ファイナンス&リース ICT企画部 部長代理 木村様に、運用サポートを担当されているJSOL様とともにお話を伺いました。
ー 木村様の業務内容について教えてください
当社は総合リース会社です。当社グループは、金融機能をもつ事業会社として事業の幅を拡げており、最近ではお客様のDX支援も行っています。例えば、自社で開発したAI-OCRツールをさまざまな企業に提供しています。
私の所属するICT企画部は、当社のシステムを企画する部署です。自社のデジタル技術をもとにした内製開発や外部サービスにより、自社に適した業務システムを企画・運用しています。
私自身は、ICT企画部の中で、自然言語処理など新しい技術を活用した外部パッケージやSaaS等の導入を担当しています。
企業統合を機に、社内問い合わせが激増。
運用しやすく、コストパフォーマンスの良いAIチャットボットが必要不可欠に。
ー Alliの導入以前にも、AIチャットボットを利用されていたと伺っています。AIチャットボットを導入された背景をお教えください。
チャットボットの導入を検討し始めたのは2018年で、別のチャットボットをPoC的に利用していました。
当時、旧日本GE株式会社のグループ入りにより、社員数が大きく増えた時期でした。統合をきっかけに社内問い合わせが一気に増え、照会対応の効率化が求められていました。
ー 従来にはなかったような問い合わせも発生していたのでしょうか?
はい。両社はバックグラウンドが異なるため、企業文化も異なります。
社内ポータルに情報を掲載していても、用語を理解していないと検索することが難しい状況でした。もちろん、統合後に用語の統一を行いましたが、古い文書は以前の用語を使用していることも多く、担当部署に多くの問い合わせが発生していました。
ー AIチャットボットのリプレイスを決定した背景についてお教えください。
当時のAIチャットボットはBi-LSTMで実装されており、回答精度が課題でした。大量の読み替え辞書が必要だったり、学習データの準備も大変でした。
導入のハードルが高いため、試験的に利用してもらう部署を探すのも一苦労で、且つ全社展開するにはコスト面でも課題がありました。
Alliの回答精度の高さ、構築運用のしやすさ、コストパフォーマンスの高さ。
ー Alliの導入の決め手をお教えください。
先行してAlliの導入を検討していた三井住友銀行様から共有を受け、従来からサポートいただいていたJSOL様からも提案をいただき、AllganizeのAlliの導入を検討し、導入を決定しました。
主な決め手は3つありました。
- 回答精度の高さ
- 構築・メンテナンスの容易さ
- コストパフォーマンスの高さ
回答精度の高さ
以前は一般的な用語も読み替え辞書が必要でしたが、Alliは辞書登録をしなくても高精度で回答してくれます。
さらに、自動学習機能により、使えば使うほど精度が向上する点も評価しました。
構築、メンテナンスの容易さ
ノーコードでチャットフローを構築できることに加え、Q&Aや各種設定が登録後すぐに反映されます。
操作も簡単で、実際に問い合わせを受ける部署の担当者が簡単に扱える点も良いと考えました。
コストパフォーマンスの高さ
以前利用していた製品は初期費用・月額費用ともに高額でした。
Alliに置き換えた場合、前述の通り回答精度や機能面も良く、さらに1ライセンスあたりの利用料を85%以下に抑えられるため、全社展開も可能と考えました。
Alliへのリプレイスも問題なく完了。
ー AIチャットボットのリプレイスにおいて、課題はありませんでしたか?
意外と課題はありませんでした。
当初から、FAQで使用する用語を統一していたのも功を奏したと思います。
Alli用の質問データも、従来のAIチャットボットの一問一答形式のFAQをExcelにコピー&ペーストして簡単に作成できました。
一方で、以前のものはチャットフローがなかったので、Alliのチャットフローは0から作成しました。従来より、JSOL様にAIチャットボットについてサポートしていただいており、今回のリプレイスの際もご支援いただきました。
“良いチャットボットを作って認知してもらえれば、自然に広がる”
現在は10ヶ月で3万件を超える社内問い合わせを、Alliで自動対応。
ー Alliをどのような業務で活用されていますか?
バックオフィスに限らず、コールセンター、営業部店など、さまざまな部署で活用しています。
2023年1月末時点で18部署が作成し、2022 年度は10ヶ月で3万件を超える社内からの問い合わせに自動で応答しています。
ー AIチャットボットを社内に広めた秘訣をぜひ教えてください。
Alliに切り替えた時は、そもそもAIチャットボットが社内で認知されていなかったので、最初は苦労しました。
「良いチャットボットを作って認知してもらえれば、自然に広がる」と考えていたため、最初は社内人脈も活用しながら利用部署を募り、Alliで対応できる業務を地道に増やしていきました。
そうすると、時間とともに利用者も増え、自動応答率も上がっていきました。
「簡単な質問はチャットボットに聞いた方が早い」という空気が徐々に広がり、次々とチャットボットを作成する部署が増えていきました。
何よりも「チャットボットはすぐに答えてくれて便利」という状態にすることが肝心で、裏側で丁寧にメンテナンスをしていただいた現場の担当者には大変感謝しています。
ー 最もAlliを活用しているのは、どのような業務でしょうか?
小口リースのヘルプデスクが最も多く、10ヶ月で1万件以上の問い合わせをAlliで自動応答しています。
商品の特性上、お客様と複写式の書類でリース契約を行なっているのですが、手書きで記入するため、記入漏れや不備も多く発生します。
以前は書類に不備があった場合、営業担当者が担当部署に都度電話で対処方法を確認していました。対応する側も大変で、営業側も電話が繋がらないと解決に時間がかかり、双方ともに課題を感じていました。
Alli導入後は、書類に不備があった場合の対処方法を、Alliが即答してくれるので助かっています。
AIチャットボットの新規構築期間が3ヶ月→1週間に大幅短縮!
ー 実際にAlliを利用いただき、運用面はどのように変わりましたか?
特に、AIチャットボットの新規作成の作業負担が大きく減りました。
新たな部署でAIチャットボットを利用する場合、従来のAIチャットボットでは準備期間として2-3ヶ月を要していました。Alliなら、慣れている人であれば準備開始から最短1週間、そうでない人でも1ヶ月程度で利用開始できます。
AIチャットボットを定着させるためには、問い合わせ対応する部署が自ら作成・運用することが重要です。現場の担当者に、Alliの準備から運用まで実施してもらっていますが、操作が簡単なので問題なく対応できています。
回答精度が高く、専門部署は本来の業務に集中でき、利用者も疑問をすぐに解消できるように!
ー 問い合わせ対応業務にも変化はありましたか?
多くの部署で社内の問い合わせ対応の負担が減りました。
コロナ禍の出社制限も行っていた期間は、簡単なことも隣の人に聞くことができず、各業務の担当部署に問い合わせが集中していました。Alliを活用することで、チャットボットが回答してくれるようになり、問い合わせが集中することなく、本来の業務に集中できるようになりました。
ー 利用者側も、Alli導入後に何か変化はありましたか?
特に若手やキャリア採用の社員がよく使っています。「チャットボットに聞いたらすぐに回答してもらえる」と口コミが広がっているようです。
別の部署の役職者には質問しづらいものですが、「チャットボットに聞いても答えてくれなかったので、教えてください」といった感じで、チャットボットの存在が個別に質問する際のハードルを下げるという効果もあるようです。
ー Allganizeの対応については、いかがでしょうか?
導入当初、設定に関する質問やエラーについて対応いただきましたが、対応がとても早くて驚きました。新機能の説明やフォローアップも適宜実施していただいており、満足しています。
今後は社内対応だけなく、お客様対応の効率化もAlliに期待。
ー 今後の展望について、お聞かせください。
社内は利用部署も拡大できたと考えていますので、次は社外からの問い合わせ対応にもAlliを活用したいと思っています。
また、先日発表されたAlliとChatGPTとの連携機能の活用も面白いと思っていますので、今後試していきたいと考えています。
木村様、貴重なお話をありがとうございました!
「三井住友ファイナンス&リース株式会社」様
本社所在地:東京都千代田区丸の内一丁目3番2号
事業概要 :各種物品の賃貸・延払事業、営業貸付事業、その他、各事業に関連するサービス等
設立年度 :1963年2月(リース事業開始:1968年5月)
企業サイト:https://www.smfl.co.jp/
関連情報
AIチャットボット「Alli」 のお客様事例一覧はこちらから
https://blog-ja.allganize.ai/tag/use_case/